環境ハイキングに参加して 南山城を散策  PDF

環境ハイキングに参加して 南山城を散策

笠置の甌穴・柳生の里を満喫

 11月23日(火・祝)、今回は京都を離れて奈良・柳生の里を散策した。京都駅8番線ホームに集合、朝9時19分発「みやこ路快速奈良行」にて出発。木津で大和路快速、加茂で関西本線に乗り換えて笠置で下車。ハイキングへの期待を膨らませつつ、およそ1時間の鉄路の旅を楽しみました。笠置駅頭にてリーダーの武田先生の挨拶でハイキングを開始。木津川と関西本線に挟まれた“銀の帯コース”を、川のせせらぎを聞き、紅葉を愛でつつ東へ進み、線路を渡って木津川支流・布目川に沿い“甌穴群”が観察される川辺で小休止。

 笠置駅で入手した散策案内によると、「甌穴(おうけつ・ポットホール)とは河底のくぼみに、うずまき流が生じ中に落ち込んだ小石が回転しながら川床を深く削ってできる珍しい穴。布目川の堅い花崗岩でできた甌穴はできるまでに数十万年から数百万年かかるものと推定される」とありました。

 南に蛇行して進路を変えた布目川に沿って“布目川散策コース”を南行して奈良県に入り、東に向きを変える布目川に別れて、西に向かうとそこは柳生の里です。柳生但馬守宗矩が亡父石舟斉供養のため創建した神護山芳徳寺門前(石舟斉塁城跡)で昼食。正木坂道場を右手に見つつ山道を進み、天岩戸が田力の尊によってこじ開けられた時に飛んできたという巨石を祀った天乃石立神社や柳生石舟斉宗厳が剣の修行中に切り割ったと伝えられる“一刀石”を見学。次いで大磨崖仏“疱瘡地蔵”を参拝、旧柳生藩陣屋跡(無料休息所)でトイレ休憩、旧柳生藩家老屋敷(柳生観光協会・資料館)を散策。地元農家の野菜直売があり、数人の女性が人参や小芋を購入されました。柳生の里はのどかな風景が広がる“癒し空間”でした。

 笠置に向かって北上、流行病にご利益があるという阿対地蔵(石仏・磨崖仏)を参拝、東海自然歩道を笠置寺(天武天皇勅願所・後醍醐天皇行在所)に向かう。山道に入ると、真っ赤な紅葉の絨毯を踏み分けて笠置寺に到着。下方に見える“もみじ公園”は、別世界の美しさで、そこに降りると紅葉の天井が広がり、別天地を満喫しました。笠置寺の“奥の院”をしばし参拝、ここでも巨岩信仰を実感しました。参道の一つの急な階段・坂道を下ると、笠置駅前に到着。協会事務局の二人と飯田先生が、足の遅い私に付き沿ったために、ちょうど電車が出たところだったので、一人待ってくれていたリーダーの武田先生と5人、駅前の公園で懐中電灯の灯を頼りに小宴会。これも協会ハイキングならではのお楽しみです。心配された雨も降らず、寒さや日差しも柔らかな絶好のハイキング日和の中、大自然や紅葉を満喫しました。ちなみに私の歩数計で約3万5千歩でした。

(北区歯科・森 忠昭)

柳生藩家老屋敷前にて
柳生藩家老屋敷前にて

ページの先頭へ