日医、グランドデザイン09公表/国民の幸せを支える医療へ  PDF

日医、グランドデザイン09公表/国民の幸せを支える医療へ

 日本医師会は2月18日、医療の在るべき姿について日医の考えをまとめた「グランドデザイン2009」─国民の幸せを支える医療であるために─を公表した。「安心と幸せのための医療」と「国民を守る医療制度とその財源」の2部構成で、医師数を中長期的に現状の1.1−1.2倍とすることや、75歳以上の医療費の9割を公費負担とする高齢者のための医療制度などを打ち出している。

 安心と幸せのための医療(第1部)では、医師不足対策として「現時点で医師数を中長期的に現状の1.1−1.2倍にすることが妥当」と指摘。過去最大とな る09年度の医学部養成定員数を継続した場合、医師数が1.1倍になるのは約10年後、1. 2倍になるのは約20年後だと見通した。一方で、医師数を増加する上では、(1)財源の確保、(2)医学部教育から臨床研修制度までの一貫した制度の確立、(3)医師数が1.1倍になるまでに行う養成数の抜本的な見直しと環境変化を踏まえた養成数の継続的な見直し─が前提条件だとした。

 新医師臨床研修制度の改革案も提示。初期研修の期間を1年とするほか、研修前の専門科の決定や、各診療科の研修期間を自由に設定できるようにすることなどを打ち出した。

 国民を守る医療制度とその財源(第2部)では、グランドデザイン07で示した高齢者の医療制度(案)について、08年4月に施行した後期高齢者医療制度の問題点も踏まえて再検討し、日医の「高齢者のための医療制度」をあらためて提案している。(2/19MEDIFAXより)

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