新規開業医のための基礎講習会開く

新規開業医のための基礎講習会開く

保険請求の基礎や経営対策など学ぶ

新規開業医の講習会のもよう

 協会は7月11日、「新規開業医のための基礎講習会」を医師会館で開催し、8人の参加があった。はじめに経営部会・北村理事からは協会の共済制度や、雇用管理・医業経営、弁護士・税理士・社会保険労務士の無料相談室などについて案内、何でも困られた時には気軽に協会へご連絡いただくようアピールした。

 次に医療安全対策編として医療安全対策部会・林理事から、最近の医事紛争傾向や発生事例を交えながら、間違いやすい薬剤名やカルテ記載の留意点、また医療事故報告書など医院に備えておくべき医療安全管理に関する文書についても説明した。患者とのトラブルは避けようと思っても避けられないケースもあり、万が一トラブルに遭った場合には自己判断することなく、まず協会に相談していただきたいと強調した。

 また、保険請求・審査編として保険部会・古家理事から、審査の流れを解説、保険請求の留意点、返戻があったときの対応やレセプト返却願いの出し方、再審査請求の方法を説明した上で、新規開業医療機関のレセプトは通常よりもチェックが厳しいことに留意していただきたいと付け加えた。さらに、開業約半年後に行われる新規個別指導をはじめとして、各種指導の概要を説明した。

 続いて河原社会保険労務士から経営対策編として、患者が医療機関を選択、決定するまでの思考を分析、より早く自院を思い出し、より早くインターネットで検索してもらうための仕掛けとして、overture、adwordsなどのリスティング広告(PPC:ペイ・パー・クリック:リンクの表示のみでは費用は発生せず、クリック数に応じて広告費用が発生する仕組み)の効果とその方法を紹介した。

 また、リスティング広告を業者に委託しているが、1クリックの単価はどれくらいが妥当なのか、といった質問があり、協会から、インターネットでの医療機関検索は人に話しづらい病気ほど多くなる傾向がある。そのため内科などでは比較的安く、精神科などは高くなる。検索するキーワードもポイントであり、例えば「地域・診療科」では9円、「京都・診療科」では30円程度である、と説明した。次回の開催予定は11月初旬。

ページの先頭へ