年齢区切らない終末期の議論必要/社保審・医療保険部会  PDF

年齢区切らない終末期の議論必要/社保審・医療保険部会

 厚生労働省の社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)で9月16日、後期高齢者医療制度の見直しに伴い廃止した診療報酬項目の再検討が俎上に載った。

 樋口恵子委員(高齢社会をよくする女性の会理事長)は「75歳以上の高齢者に特定した終末期の診断料の在り方は、高齢者がとても反発するものだった」と振り返った。その上で「命の終末が自然で安楽であるということは高齢者のみならず人間だれでも望むこと」とし「高齢者と限るから問題なのであって、終末期の在り方、治療の在り方について検討してもらい、その成果をできるだけ早く広く、国民、特に高齢者に示してほしい」と述べた。

 遠藤部会長は、社保審の特別部会などで後期高齢者医療制度の診療報酬体系を議論したものの、廃止となった経緯を説明。その上で、樋口委員らの意見について「後期高齢者単独で報酬体系をつくることはいろいろと問題があるが、あのときに全部なくしたことを今度、年齢の規制を無くしてやるということはもう一度、議論してもよいのではという内容にうかがえた」とし、「検討の余地はあるという感じはする」と述べた。(9/20MEDIFAXより)

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