在支診「看取り」までは不十分/日医総研が調査、算定施設は9割  PDF

在支診「看取り」までは不十分/日医総研が調査、算定施設は9割

 在宅療養支援診療所(在支診)で実際に在宅医療関連の診療報酬を算定している施設は9割に上り、在宅医療の担い手として裾野を広げている実態が、日医総研の調査で分かった。ただ、在宅末期医療総合診療料を算定している在支診は7 .2%にすぎなかったほか、在宅患者緊急時等カンファレンス料に至っては3.0%にとどまるなど、「看取り」まで含めた体制は不十分であり、在支診に期待されている機能が必ずしも発揮できていないことも分かった。

 こうした実態について日本医師会の藤原淳常任理事は4月1日、メディファクスの取材に対し「在宅医療の推進に向けては、地域の関係機関が連携するためのシステムの構築が不可欠」と指摘。さらに「家族の負担軽減に配慮した社会的な支援も必要」と強調した。

 日医総研は在支診の現状や今後の課題を把握するため「在宅医療の提供と連携に関する実態調査」を2008年9−10月に実施。在支診の届け出を行っている5276施設を調査対象とし、1808施設から有効回答を得た(有効回答率34.3%)。

 厚生労働省保険局医療課のまとめによると、在支診の届け出数は08年7月1日時点で1万1450施設に達している。在支診をめぐっては、これまで「実際に機能しているかは疑問」との指摘もあったが、今回の調査では、回答した在支診の91.0%から「算定あり」との回答を得た。

 ただ、在支診は24時間体制での往診や訪問看護が求められているにもかかわらず、回答した在支診の72.4%は在宅担当医師が1人体制であり、診療体制が十分とは言えない実態が浮き彫りとなった。オンコールを含めた1週間の待機日数をみると、医師1人当たり「7日」との回答が最も多く、73.5%だった。

 地域の病院や診療所、訪問看護ステーションなどとの連携では、連携病院の数が「1施設」が42.1%、「2施設」が25.9%、「3施設」が15.9%の順だった。4施設以上の多くの病院と連携しているケースも16.1%あった。一方、連携診療所の数は「1施設」が44.8%で最も多く、次いで「なし」の25.6%が多かった。連携病院は「なし」との回答はなかったことから、診療所間での連携が病院との連携と比べて進んでいない現状も見て取れた。

 日医総研は、連携体制の構築は個々の施設の努力だけでは限界があるとし、「各地域の医師会などを中心に、24時間体制の仕組みを検討する必要がある」と指摘している。(4/2MEDIFAXより)

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