告訴受理しても調査委の判断待つ/死因究明制度で法務省の片岡刑事課長

告訴受理しても調査委の判断待つ
/死因究明制度で法務省の片岡刑事課長

 鹿児島県医師会は7月25日、「医療安全調査委員会設置法案(仮称) 大綱案」に関するシンポジウムを開いた。この中で法務省刑事局刑事課の片岡弘課長は、調査委に届け出た事案について患者・遺族側から捜査機関に告訴があった場合の取り扱いについて「調査委が速やかに調査に着手するのであれば、告訴を受理したとしても(捜査機関が) それ以上のことをする必要はない」と述べ、実際の捜査は調査委の判断を待って着手する考えを示した。

 片岡課長は、同法案に基づく診療関連死の原因究明制度について「患者・遺族側から告訴権を奪う仕組みではない」とし、告訴があった場合は受理する考えを示した。ただ、「告訴を受理したからといって直ちに刑事捜査を始めるわけではない」とし、調査委の調査を待って対応する方針を表明。「制度が立ち上がった場合でも、証拠保全を誰がするかという問題がある。調査委には早急に調査に着手してほしい」と注文を付けた。(7/29MEDIFAXより)

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