受診抑制による重症化を懸念/日医、08年度「医療費の動向」を分析  PDF

受診抑制による重症化を懸念/日医、08年度「医療費の動向」を分析

 日本医師会の中川俊男常任理事は8月5日の定例会見で、2008年度診療報酬改定で医科本体がプラスとなったほか、診療所から病院への財源移転が行われたにもかかわらず、08年度「医療費の動向」で示された病院医療費は想定されたほど伸びていなかったとした上で「原因は受診延べ日数の減少にある」と指摘し、受診抑制によって患者の重症化が進むことに強い懸念を表明した。

 中川常任理事は「医療費の動向」の数値を用いて、病院と診療所についてそれぞれ08年度改定を検証。病院医療費は、自然増のほか医科本体のプラス改定や財源移転などによって前年度比2.5%増となるはずが実際には1.4%増にとどまり、診療所医療費も自然増などで前年度比0.7%増が見込まれながら0.3%増だったとの推計を示した。

 医療費は「1日当たり医療費×受診延べ日数」で求められるとし、「1日当たり医療費を決める診療報酬はプラス改定だったにもかかわらず、受診延べ日数の減少でプラス改定の効果を十分に確保できなかった」と説明。受診延べ日数は、入院では平均在院日数の短縮化、入院外では長期投薬や受診抑制で減少するとし「特に受診抑制による患者の重症化が懸念される」と述べた。患者の重症化が表面化するまでには一定の時間を要するとも指摘し、早急な取り組みを促した。(8/6MEDIFAXより)

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