原子力、太陽光へ転換急務/原油高騰再燃を懸念、白書  PDF

原子力、太陽光へ転換急務/原油高騰再燃を懸念、白書

 政府は5月22日、石油を主体とした日本のエネルギー供給構造を太陽光、原子力といった非化石燃料に転換する必要があるとした2008年度版エネルギー白書を閣議決定した。資源国への投資を進めエネルギーを安定確保することも提言、世界経済が回復して原油価格が再び高騰する事態に備える必要性を訴えた内容となっている。

 白書は、世界の石油需要は景気後退で短期的に減退するが、今後も中国、インドなど新興国を中心に伸びるとし、需給逼迫で価格に再び上昇圧力がかかる恐れがあると指摘。このため「石油など既存エネルギーの価格変動の影響を受けにくい経済構造にすることが必要だ」として、省エネルギーや新エネルギー、原発への取り組みを長期的視点に立って推進していくと明記した。

 エネルギー安定確保に向けては、官民一体で資源開発や権益獲得を着実に進めていく必要があると提言。日本の周辺海域にある石油・天然ガスや、新たなエネル
ギー源として期待されている化石燃料「メタンハイドレート」の活用へ、技術開発の推進も重要とした。【共同】

ページの先頭へ