医療「産業化」の視点で検討開始/経産省・医療産業研究会  PDF

医療「産業化」の視点で検討開始/経産省・医療産業研究会

 外国人ツアー客などを病院が受け入れて健診や治療を行う「医療ツーリズム」の促進や、新たな健康関連サービス市場の創出策を検討する経済産業省の「医療産業研究会」(座長=伊藤元重・東京大大学院経済学研究科長)の初会合が9月8日、非公開で開かれ、医療が有力な成長分野であり、産業化の視点で検討することが重要との考えでほぼ一致した。来春に報告書を取りまとめる。

 具体的には、医療に関連する新たな市場拡大として、医療ツーリズムの促進や、フィットネスクラブなどの周辺産業と医療機関との連携を検討する。医療サービス分野のイノベーションも論点で、電子カルテの高度化や、医療情報のデータベース化、遠隔医療による診療支援、先進的な創薬・医療機器開発環境の在り方などを取り上げる。

 経産省によると、初会合では各委員が問題意識を話すなど総論を議論した。医療機関が日本の公的保険の中で収益を上げることの限界を指摘する意見も出たという。次回は11月頃開き、各論の検討に入る。

 委員には、医療学識経験者から開原成允氏(国際医療福祉大大学院長・東京大名誉教授)、医療機関から江藤一洋氏(日本歯科医学会長)らが参加している。(9/10MEDIFAXより)

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