医界寸評  PDF

医界寸評

 嘗て、ホリエモン氏の「想定内」という言葉が流行った。今は「想定外」という文字が飛び跳ねている。三重苦(地震・津波・放射能)による想定外の被害。あの黒いアメーバーのような津波が全てを飲み込んでいく映像は筆舌に尽くし難い。テレビ史上最悪の残酷な映像だ。人間が生きるため、研鑽が積み重ねられてきたが、あの地震津波は関係なく尊い人命を飲み込んでいった。我々現代の日本人は、地震や津波の規模を想定内に置き換え、原子力発電所の脆弱性も事故後の影響力も想定内にしていた。だから後で「想定外」だと慌てふためく。これは見方によれば、人災とも言える。自然に対する冷厳なまでの想定・畏怖の念が薄らいでいたことは否めない。太平洋戦争の敗北は最大の国難だった。でも日本は甦った。相手は人間だった。「国破れて山河あり」と杜甫は詠ったが山河壊れて人命が失われても国土は滅びない。この未曽有の災害は私達に無数の教訓を与えた。人間の小賢しい知恵などは微々たるもの。今回の多くの被害者の方達の苦しみを無にしてはならない

▼京丹後の木村次郎右衛門さんが世界一の長寿者(114歳)になられた。翁の座右の銘は「苦にするな、嵐の後に日和あり」。嵐は長引くが、日和を信じ挙国一致で頑張らなくてはならない。我々は自然の中で生きなければならないのだ。国民の力が試される。助け合おう日本!(名)

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