介護認定の軽度化進む/新基準導入の影響調査で判明  PDF

介護認定の軽度化進む/新基準導入の影響調査で判明

 介護保険のサービスを受けるのに必要な要介護認定の判定基準が4月から変わった影響について、全国約5000人を調べたところ、23%が更新前の要介護度より軽く認定されていることが7月10日、淑徳大の結城康博准教授の調査で分かった。

 調査によると、コンピューターによる1次判定で軽度となったのは43%。この結果を参考に、医師らが結論を出す2次判定で、最終的に軽度と判定されたのは23%、更新前と同じ人は55%、重度の人は22%だった。

 軽度化した人の割合を要介護度別に見ると、最も高いのは「要支援2」の34%。以下「要介護3」(27%)、「要介護2」(26%)の順。一方、介護度の重い「要介護4」「要介護5」で軽度化する割合は比較的小さかった。

 結城准教授は「今回はケーススタディーで全国データを待たなければならないが、介護サービスを受けられない要介護認定非該当の人の割合が前年より増えた自治体が多く、注目していく必要がある」と指摘している。【共同】

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