中医協、改定へ本格議論スタート/厚労省、周産期・救急で論点  PDF

中医協、改定へ本格議論スタート/厚労省、周産期・救急で論点

 厚生労働省は9月30日の中医協・診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大教授)に、2010年度診療報酬改定に向けた周産期医療・救急医療の評価に関する論点を示し、次期改定に向けた本格的な議論に入った。委員からは周産期・救急への重点評価に理解を示す意見が多く出たが、診療報酬以外の制度面や予算面も含めて総合的な議論が必要とする意見も上がった。

 周産期の課題として厚労省保険局医療課の佐藤敏信課長は、低体重児などハイリスク新生児の増加や、母体・新生児搬送の受け入れが困難となっている理由として、新生児集中治療室(NICU)が満床となっていることが挙げられると説明。08年度改定では、「妊産婦緊急搬送入院加算」(入院初日5000点)や「ハイリスク妊娠管理加算」(1日当たり1000点)の新設のほか、「ハイリスク分娩管理加算」(1日当たり2000点)の対象疾患を拡大し評価を引き上げたとした。また、NICUの退室患者の移行を進める観点から「超重症児(者)入院診療加算」(6歳未満600点、6歳以上300点)などを見直したと振り返った。

 その上で、ハイリスク児に対応するために整備を進めることになったNICUの診療報酬上の評価や、NICU退室患者の円滑な移行に向けた診療報酬上の評価を論点として示した。このほか▽基礎疾患のある妊婦など産科合併症以外の合併症のある妊婦受け入れ▽周産期母子医療センターと地域の産科医療機関との連携体制や、母体・新生児の施設間搬送をする医師らの活動▽ハイリスク分娩管理加算の要件―も論点に挙げた。

 一方、救急に関しては、消防法一部改正に伴う地域の搬送・受け入れルールの策定を踏まえ、ルールに基づき積極的に受け入れている医療機関の評価を論点に挙げた。2次救急医療機関の搬送受け入れ実績が医療機関によってばらつきがある現状を踏まえた「受け入れ実績に応じた評価」や、救急受け入れ困難事例の主要な理由である「ベッド満床」の解消に向けた「患者の紹介などに対する評価」についても議論を求めた。

 委員からは、救急患者搬送に医師が同乗して診療した場合に算定できる「救急搬送診療料」(1300点、6歳未満は150点加算)について、看護師が同乗した場合の評価や、救急患者を看護師がトリアージすることへの評価を求める意見もあった。

 前回改定時は10月初旬から週2回の中医協を開催し、改定に向けた具体的議論を進めたが、10月1日に診療側7人中6人の委員が任期満了となり、後任が未定となっていることなどから、今後の議論の見通しは立っていない。(10/1MEDIFAXより)

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