上東・西陣医師会と懇談  PDF

上東・西陣医師会と懇談

11月11日 京都府保険医協会ルームA

政権与党に対する働きかけを

 協会は11月11日、上京東部・西陣医師会との懇談会を開催した。地区から13人、協会から5人が出席した。

 上京東部医師会・内田秀一会長より、「民主党政権が迷走する中、我々が情報交換し、意見を述べる場は大切だ。今日は活発に議論いただいて、協会には出された意見が反映されるよう取り組んでほしい」との挨拶を受け、関理事長の挨拶、協会からの情報提供の後、意見交換を行った。

 意見交換では、新たな高齢者医療制度について、地区より「国保への加入者を増やすと、財政が破綻することは明白で、絵に描いた餅だと思う」との意見が出された。協会は「保険者間の支え合いで財政調整する仕組みにしている。一元化も協会けんぽを巻き込む構想があり、規模を大きくして安定させようとしている。一方で、医療費削減のために都道府県単位で医療費抑制を競い合うシステムにしている」と回答した。地区より「若い人は、年金では受給時に十分貰えない不安感があり、医療や年金の保険料は高い、窓口負担も嵩む、加えて病気もあまりしないということで、公的保険の未加入者が増加し制度が維持できない方向に進んでいる。この現状に歯止めをかけないといけない。協会は政権政党に先の見える計画を示すように方針を聞き出してほしい」と要望した。

 懇談会では、医療安全調査委員会や保険薬局等について意見交換を行った他、地区より医学的に往診に行く必要がない患者に対して、マッサージ往療の同意書発行の依頼や、常日頃から患者の状態を知らない医師に、往診や訪問診療を依頼するため診断書発行を求める事例が紹介され、医療と関係のない会社がビジネスとして参入していることに留意したいと話された。

 最後に、西陣医師会・鈴木由一会長より、ジェネリック医薬品について「支払者側から、これを使えば一部負担金が安くなるといった宣伝もあり、あらためて情報提供をいただき、考えていきたい」と述べるとともに、医療ツーリズムについて「経済的あるいは道徳的な観点から問題点を浮き彫りにしたいとの思いから話題とした」と述べ、これからも協会には色々な情報提供をお願いしたいと結んで、閉会した。

18人が出席して開かれた上東・西陣医師会との懇談会
18人が出席して開かれた上東・西陣医師会との懇談会

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