一元化や財政調整に「反対」鮮明に/健保連  PDF

一元化や財政調整に「反対」鮮明に/健保連

 健保連は12月5日、医療保険の一元化や被用者保険間の財政調整に反対する見解をまとめた。会見した対馬忠明専務理事は、2009年度予算編成に向けた旧政管健保への国庫負担の「肩代わり」に関する国からの打診は「現在のところまったくない」とし、今後打診があった場合でも「08年度限りということだし、むしろわれわれが支援してほしいくらい厳しい財政状況だ」と応じない姿勢を強調した。

 見解は、国庫負担「肩代わり」問題を踏まえ健保連が2月に設置した「財政調整・一元化阻止特別委員会」の最終報告としてまとめた。医療保険の一元化の問題点として「国や都道府県を運営主体とした一元化は、実質的には税を財源として医療保障を行うに等しい。医療保険制度とは言い難く、財政規律や経営努力へのインセンティブを喪失する恐れがある」とした。財政調整についても「所得再分配にほかならないが、所得再分配は税の役割。医療保険で再分配を行えば、高齢化に伴って増加する医療費負担を健保組合加入者により重く課す結果になる」とした。

 その上で、高齢者医療制度の対象を65歳以上に統合して公費を投入するなどの制度改革や、国保の賦課限度額の引き上げ、消費税やたばこ税の引き上げによる安定財源確保などを訴えた。(12/8MEDIFAXより)

ページの先頭へ