レセオンライン請求義務化撤回、「大阪訴訟」原告団結成・提訴行動  PDF

レセオンライン請求義務化撤回、「大阪訴訟」原告団結成・提訴行動

 レセプトオンライン義務化撤回「大阪訴訟」の原告団結成総会が、4月11日、大阪府保険医協会M&Dホールで行われ、大阪を中心に兵庫、京都、奈良からの関係者も含め、約80人が参加した。レセプトオンライン化をめぐっては神奈川県保険医協会が1月に第1次、3月に第2次の提訴を行っている。

 結成総会は、大阪府保険医協会・高本英司理事長が「レセプトオンライン請求義務化は、ITが不得手な人に地域医療の現場から退場を求めるもの。病院に続いてプライマリケアでも医療崩壊が危惧される。こうした大問題を省令で決めていいのか」として、神奈川に続いて大阪でも訴訟を起こす意義を強調した。保団連の住江憲勇会長は「社会保障の削減を許さない行動を統一的に行うことで、国民の支持も得られる。保団連としても全面的にバックアップしたい」と語った。

 神奈川訴訟の経過報告をした神奈川弁護団の小賀坂徹氏は、神奈川では1次、2次を通じて訴訟に参加した医師・歯科医師らが1744人に達したと紹介した。小賀坂氏は、大規模訴訟団の結成が世論の関心を集め、「義務化撤回」を実現する早道になるとの認識を強調し、「こうした運動を通じて、舛添要一厚生労働相に義務化を定めた省令を撤回させることができれば目的は果たせる」として、訴訟行動の意義を強調した。小賀坂氏は、神奈川訴訟の第1回口頭弁論は早ければ5月頃になるとの見通しも示した。

 その後、弁護団から作成中の訴状の主な内容が説明されたほか、原告団の体制案が提案され、満場の拍手で承認された。また、神奈川訴訟原告団・平尾紘一団長(神奈川県保険医協会理事長)のメッセージが紹介され、参加者からも次々と決意と熱い思いが語られた。

 最後にまとめと行動提起が行われ、地域医療の崩壊を許さず、患者さんのプライバシーを守るため、この裁判に勝利することを誓った。そのために、(1)患者・国民へ、レセオンライン義務化の危険性を知らせるチラシの配布をはじめ、広く訴え宣伝すること(2)この問題の理不尽さを告発する様々な具体例や医師としての思いなどを裁判官に伝え、また、内外にアピールするため、裁判における原告の「意見書」作成に協力すること(3)4月23日に行う大阪地方裁判所への提訴行動への積極参加―を呼びかけ、熱気溢れる総会を終えた。

 そして、4月23日、第一次原告団245人が、レセプトオンライン請求義務化の撤回をもとめ、大阪地裁に提訴した。提訴行動には60人余の医師らが参加した。提訴後、弁護団とともに記者会見を行い、今回の請求趣旨等を説明した。今回提訴の請求趣旨は(1)レセプトオンライン請求の義務のないことの確認請求(2)損害賠償(慰謝料請求)─の2点。請求理由は「厚生労働省令111号は違憲・違法であり、無効」として(1)医師・歯科医師の診療を行う権利の意義とその侵害(廃業の危機)(2)患者のプライバシー侵害と医師・歯科医師の人格権侵害(3)法律に基づく行政の原則違反(省令での権利侵害)─を挙げた。第1回口頭弁論の期日の見通しはついていないが、弁護団は「なるべく早期に開かれるよう求めていきたい」としている。

 大阪訴訟の弁護団長である河村武信弁護士は、提訴後の集会で「大きな集団提訴で、社会の関心を集めていくことが必要」と強調。訴訟を通じてメディアなどに取り上げられる機会を増やしたいとの意欲も見せた。記者会見にはマスコミからテレビ3社、新聞6社が参加し、翌日新聞各紙が報道した。

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