マスク不足や人材確保が課題に/全日病、新型インフルで会員調査  PDF

マスク不足や人材確保が課題に/全日病、新型インフルで会員調査

 全日本病院協会は6月4日、新型インフルエンザの感染者が多数発生している大阪、兵庫両府県の会員病院を対象に5月に実施した現況調査の結果を公表した。「現在、困難となっている点」として、マスクや手指消毒液、迅速診断キット、薬剤などの確保を指摘する意見が多く挙がった。全日病は「物的、人的、情報などの支援が不可欠なことが再確認できた」とし、今後、予想される「第2波」や鳥インフルエンザ対策を国を挙げて再構築する必要性があると指摘している。

 5月21日に両府県の会員病院218施設に調査票を送り、25日までに108施設から有効回答があった(回答率49.5%)。「現在、困難となっている点」を聞いた設問には63施設から回答があり、マスクや薬剤などの物的不足が36件を占めた。このほか「外来に発熱患者用のスペースがない」が12件、「仮設施設設置、別室設置による院内勤務者の確保」が5件などとなった。また、37施設が回答した「職員の動揺や勤務者確保に関する支障」では、従事者の子どもが通う学校・幼稚園が休校・休園となったことで、勤務者の確保が困難になったとの回答が22件寄せられた。

 回答施設のうち「新型インフルエンザ協力病院」は6病院あったが、実際に感染者を受け入れた7病院のうち5病院は協力病院以外の一般病院だった。(6/5MEDIFAXより)

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