ベルギーで放射性ガス漏れ/レベル3、環境汚染も

ベルギーで放射性ガス漏れ/レベル3、環境汚染も

 欧州連合(EU) 欧州委員会は8月29日、ベルギー南部フルリュスの国立放射性物質研究所で26日に放射性物質を含むガスが漏れ、原子力施設の事故規模を示す国際評価尺度(INES) で8段階のうち軽い方から4番目のレベル3 (重大な異常事象) と評価されたと発表した。

 フルリュスは農村部にある人口約2万人の町。施設規模などが異なるものの、レベル3は1997年に茨城県東海村で起きた旧動燃アスファルト固化施設の火災爆発事故などに相当。過去にベルギーで起きた事故としては最悪という。

 研究所は医療用などに使う放射性ヨウ素を含むガスを取り扱っており、誤って施設外にガスが漏れた。ベルギー政府は「外部の環境に影響はない」と発表したが、28日に周辺の雑草などが汚染されたことが分かった。今後、住民に健康被害などが出た場合、対応の遅れが問題となる可能性もある。【ブリュッセル8月29日共同】

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