もんじゅ再開を2月に延期/原子力機構、確認試験遅れ

もんじゅ再開を2月に延期/原子力機構、確認試験遅れ

 日本原子力研究開発機構は8月20日、1995年に冷却材のナトリウム漏れ事故を起こして以来、長期停止中の高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の運転再開時期について、施設全体の安全性を確認する試験の遅れを理由に、予定していた10月から2009年2月に延期すると発表した。

 原子力機構の岡崎俊雄理事長らが同日午後、福井県庁と敦賀市役所を訪れ、延期を伝えた。延期は今回が3度目で、当初の計画からは1年遅れとなる。応対した旭信昭副知事は「度重なる再開延期は県民に不信感を抱かせる。確実に作業を進めてほしい」と述べた。

 もんじゅは07年5月のナトリウム再注入以降、施工ミスによる漏えい検出器の誤警報が多発。同機構によると、検出器の点検などに時間がかかったため、8月末までに終える予定だった「プラント確認試験」が10月末までずれ込む見通しになったという。

 運転再開には安全協定に基づき、福井県や敦賀市の事前了解が必要。【共同】

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