「手書き診療所」の85%がオンライン免除/厚労省の省令改正で  PDF

「手書き診療所」の85%がオンライン免除/厚労省の省令改正で

 レセプトのオンライン請求義務を一部免除する制度改正によって、手書きでレセプトを提出している診療所の85%が免除の対象になることが10月15日、厚生労働省のまとめで分かった。手書きの歯科診療所も同様に92%が免除の対象になる。

 オンライン請求の義務化が免除されるのは(1)レセプト件数が医科医療機関・薬局で年間3600件以下、歯科医療機関では年間2000件以下で、手書きで診療報酬請求を行う医療機関・薬局(2)常勤の医師・歯科医師・薬剤師が全員65歳以上の高齢者である診療所・薬局―のいずれかを満たす医療機関。医科診療所の場合、2010年7月診療分から義務となるが、例外措置を設けることで一部の診療所は手書きのままで済む。省令改正案について厚労省はホームページで10月23日まで意見を募っており、11月上旬に施行する。

 厚労省によると、手書きの診療所は現在約1万1000施設あり、今回の改正で免除になるのは85%の約9300施設、義務化されるのは15%の約1800施設。手書きの歯科診療所約1万3000施設のうち免除は92%の約1万2000施設、義務化は8%の約1000施設という。

 民主党はマニフェストの基になった政策集で、オンライン請求について一律の「義務化」ではなく、「原則化」にして例外規定を設けるとしていた。

 今回の省令改正案も政策集で示した方針に基づき、一部の医療機関の義務化を免除することで、小規模医療機関の撤退や地域医療の崩壊が起こらないようにする。(10/16MEDIFAXより)

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